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他人事じゃない!看板の落下事故が企業に与える影響と3つの対策

2025.06.05 お知らせ

他人事じゃない!看板の落下事故が企業に与える影響と3つの対策

近年、看板が落下する事故のニュースを耳にする機会が増えています。
通行人に怪我を負わせてしまうだけでなく、企業や店舗にとっても深刻な損害や責任問題へと発展する可能性があります。
実際に事故が発生した際には、「誰が責任を負うのか」「どのような補償が必要になるのか」といった問題に直面し、
企業の信頼やイメージにも大きな影響が及ぶことがあります。
この記事では、看板の落下事故によるリスク、責任の所在、そして事故を未然に防ぐために今できる対策について、わかりやすくお伝えします。

 


 

看板が落下するとどうなるのか?

 

まず、実際に看板が落下した場合に起こりうる「リスク」について整理してみましょう。

 

1.人身事故の発生

 

歩行者や利用者などに看板が直撃し、怪我を負わせ、最悪の場合には死亡に至るケースも考えられます。
被害者が1人であっても、加害者側には非常に重い責任が問われます。

 

2.損害賠償請求

 

加害者が企業・店舗である場合、数十万円から数千万円に及ぶ賠償責任を負うこともあります。
事故によって営業停止や訴訟に発展する可能性も否定できません。

 

3.企業イメージの悪化

 

SNSで情報が瞬時に拡散される時代において、看板の落下事故はたちまち「危ない店」「管理体制がずさんな企業」というネガティブな印象を与えかねません。
失われた信頼を取り戻すには、長い時間と多大なコストが必要となります。

 


 

責任は誰にあるのか?

 

看板の落下事故において、最も気になるのは「誰が責任を負うのか?」という点です。

民法第717条によれば、「土地に設置された工作物の設置や管理に不備があり、そのために他人に損害が発生した場合、原則として、その工作物の占有者(使用者)に責任がある」とされています。
つまり、看板を設置し、実際に使用している企業や店舗の管理者が、第一に責任を問われるケースが多いと考えられます。
また、建物自体や土地に構造上の欠陥があったなど、看板の不備がそれらに起因する場合には、その所有者であるビルオーナーや土地所有者にも責任が及ぶことがあります。

 

いずれにしても、「知らなかった」では済まされません。
事故が起きてから後悔するのではなく、今のうちに対策を講じておくことが何よりも重要です。

 


 

なぜ看板は落ちるのか?

 

看板の落下には、いくつかの典型的な原因があります。

 

■ 経年劣化によるボルトの緩みや腐食

■ 強風や台風などによる風圧

■ 地震による基礎部の破損

■ 設置時のミスや法令違反

 

特に屋外広告物の多くは、日光、風雨、温度変化といった厳しい自然環境に常にさらされているため、想像以上に早く劣化が進行します。

 

劣化は、以下のような形で表面に現れます。

 

■ 板面の変形やズレ

■ サビ汁などの汚れ

■ 照明の不点灯

 

  

 

こうした劣化の兆候が見られる看板を放置してしまうと、わずかな風や揺れでも大きな事故につながる危険性があります。

 


 

【看板の落下事故を防ぐために今すぐできる3つの対策】

 

では、企業や店舗の管理者が、事故を未然に防ぐために何をすべきでしょうか。
フジサワでは、以下の3つの対策を特におすすめしています。

 

1.定期的な点検の実施

 

最も基本的であり、かつ最も効果的な対策が「点検」です。
設置から何年も経過している看板はもちろん、見た目に問題がないように見えても、内部で腐食や緩みが進行しているケースは少なくありません。
定期的な点検と、台風や地震などの災害後には臨時点検を行うことで、異常の早期発見と事故の予防が可能になります。
なお、群馬県屋外広告物条例では、令和7年4月1日より、規則で定めるものを除くすべての広告物について、有資格者による3年に一度の定期点検が義務付けられています。

 

2.点検記録の保管

 

万が一、事故が発生した場合、「適切に管理していたかどうか」が問われます。
定期的な点検を実施していても、その記録がなければ適切な管理を証明することは困難です。
群馬県屋外広告物条例では、屋外広告物の表示・設置の許可更新時に、広告物1基ごとに安全点検報告書の提出が義務付けられています。
また、各都道府県においても条例により点検報告書の記録・保管の義務が定められています。

 

一般的に、以下の項目は必須とされています。

 

・点検日
・実施内容
・異常の有無
・点検者の氏名

 

これらの記録を適切に保管することで、万が一の事態が発生した際に、管理責任を軽減できる可能性があります。

 

3.古い看板の更新・撤去の検討

 

設置から10年以上経過している看板は、外見上問題がなくても内部の劣化が進んでいる場合があります。
強風や地震による破損のリスクが高まるため、更新や撤去を前向きに検討することも重要な対策です。
また、法令の改正により、構造基準や安全基準が見直されていることもあるため、最新のルールに沿った見直しも求められます。

 


 

群馬県屋外広告物条例が改正されています

 

上記で記したように、令和7年4月1日より、群馬県屋外広告物条例では、規則で定めるものを除くすべての広告物について、有資格者による3年に一度の定期点検が義務付けられています。
また、安全性の可視化を図るため、有資格者による安全点検が行われた広告物には、「点検済標識」を貼付することが義務付けられました。

 

※ 規則で定める点検義務の対象とならない広告物
はり紙、はり札等、立看板等、広告旗、広告幕、アドバルーン、壁面に直接塗装されたものその他これらに類する軽易な広告物、他法令の規定により同等の点検を行うとされているもの。

 

様々な種類の看板が対象となります。

 

(例)

■ 野立看板

■ 袖看板

■ 屋上看板

 

  

 


 

事故が起きる前に、動きましょう

 

看板の落下事故は、被害者の方だけでなく、加害者となる企業や店舗にとっても大きな損失をもたらします。
しかし、「適切な点検の実施」、「点検記録の保管」、そして「古い看板の更新や撤去の検討」を行うことで、多くのリスクは未然に回避することができます。

 

フジサワでは、看板の安全点検をはじめ、建物や設備の点検、メンテナンスを承っております。
現地調査・ご相談は無料です。ぜひお気軽にご連絡ください。

 

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